Webデザインで知っておきたいUIパーツ要素まとめ
Webデザインにおいて、ユーザーインターフェース(UI)は快適なUXを実現するための欠かせない要素と言えるでしょう。
具体的には、ボタンやアイコン、メニュー、フォームなどがこれにあたり、コンポーネントと呼ばれます。
本記事では、このUIコンポーネントを大きく三つのカテゴリーに分けて紹介します。
デザインの引き出しを増やすだけでなく、デザインを作る際のコミュニケーションを円滑に進めるためにも、しっかりとおさえておきましょう。
ナビゲーション・メニュー系UI要素
ナビゲーション・メニュー系UI要素は、ウェブサイトやアプリケーションのユーザーが、必要な情報や機能に素早くアクセスするための重要なパーツです。
これらの要素は、ユーザーがサイト内を移動しやすくできるように設計されています。
ここでは、代表的なナビゲーション・メニュー系UI要素について解説します。
1.グローバルナビゲーション・ヘッダーナビゲーション
まずはグローバルナビゲーション(ヘッダーナビゲーション)についてです。
グローバルナビゲーション(ヘッダーナビゲーション)は、ウェブサイトの全ページに共通して表示されるナビゲーションバーです。
通常、ページの最上部に配置され、サイト全体の主要なセクションへのリンクを含みます。
ユーザーがサイトのどのページにいても、重要なコンテンツに簡単にアクセスできるようにします。
2.メガメニュー・メガドロップダウン
2つ目は、メガメニュー・メガドロップダウンについてです。
これは通常のドロップダウンメニューよりも多くの情報を表示できるメニューです。
マウスオーバーやクリックで展開され、複数のカテゴリーやリンクを一度に表示します。
特に大規模なウェブサイトやECサイトで多く使用されます。
3.ドロワーメニュー・ハンバーガーメニュー
3つ目は、ドロワーメニュー(ハンバーガーメニュー)についてです。
モバイルデバイスでよく使用されるナビゲーションメニューです。
ハンバーガーアイコン(三本線のアイコン)をクリックすると、画面の横からスライドしてメニューが表示されます。
画面スペースを有効活用できる点が特徴です。
4.パンくずリスト
4つ目は、パンくずリストについてです。
これはユーザーが現在どのページにいるかを視覚的に示すナビゲーションツールです。
ページの階層構造を示し、上位ページへのリンクを提供します。
ユーザーが現在の位置を把握しやすくし、サイト内の他のページに簡単に移動できるようにします。
5.ページネーション
5つ目は、ページネーションについてです。
コンテンツを複数のページに分割し、ユーザーが前後のページに移動できるようにするナビゲーション要素です。
ブログの投稿一覧や検索結果ページなどで一般的に使用されます。
6.ドリルダウン
6つ目は、ドリルダウンナビゲーションについてです。
これはユーザーが特定のカテゴリーを選択すると、さらに詳細なサブカテゴリーが表示されるメニューです。
段階的に情報を絞り込んでいくことができ、階層構造が深いサイトに適しています。
7.スプリングボード
7つ目は、スプリングボードについてです。
これは特定のアプリケーションや機能へのショートカットを提供するメニューです。
主にモバイルデバイスのホーム画面に見られ、アイコンをタップすることで目的のアプリや機能に直接アクセスできます。
8.タブメニュー
8つ目は、タブメニューについてです。
コンテンツを複数のタブに分け、ユーザーがタブをクリックすることで異なるコンテンツに切り替えることができるUI要素です。
特に、限られたスペースで多くの情報を整理して表示するのに適しています。
9.フッター
最後は、フッターについてです。
これはウェブページの最下部に配置されるナビゲーション要素です。
サイト全体の重要なリンク、連絡先情報、プライバシーポリシーなどが含まれます。
ページの最後に常に表示されるため、ユーザーにとって重要な情報へのアクセスを促すことができます。
これらのナビゲーション・メニュー系UI要素を理解し、適切に活用することで、ユーザーの体験を向上させ、ウェブサイトやアプリケーションの使いやすさを大幅に改善できます。
入力系UI要素
入力系UI要素は、ユーザーが情報を入力したり選択したりする際に使用するインターフェースのコンポーネントです。
これらの要素は、フォームの送信、設定の変更、データのフィルタリングなど、様々なインタラクションにおいて重要な役割を果たします。
ここでは、代表的な入力系UI要素について解説します。
1.テキストボックス・テキストエリア
まずはテキストボックスについてです。
これはユーザーが短いテキストを入力するためのフィールドです。
例えば、名前やメールアドレスの入力に使用されます。
テキストエリアは、複数行のテキストを入力するためのフィールドで、コメントや説明などの長文入力に適しています。
2.プレースホルダー
2つ目は、プレースホルダーについてです。
入力フィールド内に表示されるグレーのテキストで、ユーザーに入力すべき内容のヒントを与えます。
ユーザーが入力を始めると、プレースホルダーは消えます。
3.ボタン
3つ目は、ボタンについてです。
これはユーザーがクリックしてアクションを実行するためのUI要素です。
送信ボタン、リセットボタン、キャンセルボタンなど、様々な種類があります。
ボタンのラベルやデザインによって、ユーザーに対するアクションの意味を明確に伝えることが重要です。
4.ラジオボタン
4つ目は、ラジオボタンについてです。
ユーザーが複数の選択肢の中から一つだけを選択するためのUI要素です。
選択肢が排他的である場合に使用され、選択肢のグループから1つだけを選ぶことができます。
5.チェックボックス
5つ目は、チェックボックスについてです。
これはユーザーが複数の選択肢を選択するためのUI要素です。
ラジオボタンとは異なり、複数のオプションを同時に選ぶことができる場合に使用されます。
6.プルダウンメニュー・ドロップダウンメニュー・セレクトボックス
6つ目は、プルダウンメニュー(ドロップダウンメニュー、セレクトボックス)についてです。
ユーザーがリストから1つの選択肢を選ぶためのUI要素です。
リストはクリックやタップで展開され、選択した項目が表示されます。
7.コンボボックス
7つ目は、コンボボックスについてです。
テキストボックスとドロップダウンメニューが組み合わさったUI要素です。
ユーザーは既存の選択肢から選ぶことも、新しい値を入力することもできます。
8.トグル
8つ目は、トグルについてです。
これはオン・オフの2つの状態を切り替えるためのUI要素です。
スイッチのような形状をしており、設定の有効化や無効化などに使用されます。
9.日付ピッカー
9つ目は、日付ピッカーについてです。
これはユーザーがカレンダー形式で日付を選択するためのUI要素です。
予約やスケジュール設定など、日付入力が必要な場合に便利です。
10.ファイル選択
10つ目は、ファイル選択についてです。
ユーザーが自分のデバイスからファイルを選んでアップロードするためのUI要素です。
フォームに添付ファイルを追加する場合などに使用されます。
11.スピナーボタン
11つ目は、スピナーボタンについてです。
数値の入力フィールドに使用されるUI要素で、ユーザーが数値を増減させるための上下のボタンが付いています。
12.スライダー・レンジ入力欄
最後は、スライダーについてです。
ユーザーがスライドさせて値を調整するためのUI要素です。
音量調整や価格フィルターなど、範囲内での値設定が必要な場合に使用されます。
レンジ入力欄もスライダーと似た機能を持ち、特定の範囲内で値を選択することができます。
これらの入力系UI要素を正しく使うことで、ユーザーの入力作業をスムーズにし、全体的なユーザーエクスペリエンスを向上させることができます。
表示・出力系UI要素
表示・出力系UI要素は、ユーザーに情報を視覚的に伝えるためのパーツです。
これらの要素は、通知、メッセージ、プロセスの進行状況、詳細情報の表示など、多岐にわたる目的で使用されます。
ユーザーが直感的に理解しやすいようにデザインされており、インタラクションをスムーズにする役割を果たします。
ここでは、代表的な表示・出力系UI要素について解説します。
1.ポップアップ
まずは、ポップアップについてです。
画面上に突然表示される小さなウィンドウで、ユーザーに重要な情報や通知を伝えるために使用されます。
広告、警告メッセージ、特別なオファーなどに利用されます。
2.モーダル
2つ目は、モーダルについてです。
ユーザーの操作を一時的にブロックし、重要なメッセージや入力フォームを表示するウィンドウです。
ユーザーがモーダルを閉じるまで、他の操作は行えません。
確認メッセージや詳細情報の表示に適しています。
3.ダイアログ
3つ目は、ダイアログについてです。
ユーザーとの対話を促すための小さなウィンドウです。
確認、警告、入力要求など、様々な目的で使用されます。
モーダルと似ていますが、ユーザーのアクションを待つものが多いです。
4.ライトボックス
4つ目は、ライトボックスについてです。
画像や動画などのメディアコンテンツを強調表示するためのUI要素です。
背景を暗くし、コンテンツを浮き上がらせることで、ユーザーの注目を集めます。
5.トースト
5つ目は、トーストについてです。
短時間表示される通知メッセージです。画面の隅にポップアップし、数秒後に自動的に消えます。
操作の完了や成功メッセージを伝えるのに適しています。
6.アラート
6つ目は、アラートについてです。
ユーザーに重要な情報や警告を伝えるためのポップアップメッセージです。
ユーザーの注意を引くために、音やビジュアルエフェクトを伴うことが多いです。
7.ステップバー
7つ目は、ステップバーについてです。
ユーザーが一連のステップを完了するための進行状況を示すバーです。
特に、フォームの多段階入力や購入プロセスで使用されます。
8.ステップインジケーター
8つ目は、ステップインジケーターについてです。
ステップバーと同様に、プロセスの進行状況を示すためのUI要素です。
異なるステップを視覚的に示し、ユーザーが現在の位置と次のステップを把握できるようにします。
9.カルーセルスライダー
9つ目は、カルーセルスライダーについてです。
複数のコンテンツ(画像、テキストなど)をスライド形式で表示するUI要素です。
ユーザーは左右にスライドしてコンテンツを閲覧できます。
10.アコーディオン
10つ目は、アコーディオンについてです。
複数のパネルをコンパクトにまとめ、クリックするとパネルが展開されるUI要素です。
情報を階層化して表示し、ユーザーが必要な情報だけを確認できるようにします。
11.ツールチップ
11つ目は、ツールチップについてです。
ユーザーが特定の要素にマウスオーバーした際に表示される小さなバルーンです。
追加情報や説明を表示するために使用されます。
12.バッジ
12つ目は、バッジについてです。
アイコンやボタンに添付される小さな円形のラベルで、通知やステータスを表示します。
新着メッセージの数やアラートを示すのに使われます。
13.プログレスバー
13つ目は、プログレスバーについてです。
プロセスの進行状況を視覚的に示すバーです。
特に、ファイルのアップロードやダウンロード、アンケートの進行状況などで使用されます。
14.プログレスインジケータ
最後は、プログレスインジケータについてです。
プログレスバーと似た機能を持ち、プロセスの進行状況を示すためのUI要素です。
円形や線形のインジケーターが一般的です。
これらの表示・出力系UI要素を正しく使用することで、ユーザーに対する情報伝達がスムーズになり、インターフェースの使い勝手が向上します。
UIの要素を知ることでよりユーザビリティの高いデザインをしよう
UIの要素を理解し、正しく活用することは、ユーザビリティの高いデザインを実現するために欠かせません。
ナビゲーションメニュー、入力フィールド、表示・出力要素など、それぞれのUIパーツがどのような役割を果たし、どのようにユーザー体験を向上させるのかを知ることで、より直感的で使いやすいインターフェースを構築することができます。
特に、ユーザーが迷わずに目的の情報や機能にたどり着けるような設計は、ユーザーの満足度を大いに高めます。
また、デザインにおける細部への配慮や、各要素の適切な配置は、ユーザーのストレスを軽減し、サイトやアプリケーションの使いやすさを向上させます。
これにより、ユーザーが再訪しやすくなり、エンゲージメントの向上にも繋がります。
UIデザインは単なる美しさだけでなく、機能性と使いやすさを兼ね備えたものであるべきです。
この記事で紹介したUI要素を参考に、よりユーザビリティの高いデザインを目指してください。